奥秩父前衛 比志ノ塒 2010年1月23日

所要時間 峠−−比志ノ塒−−峠


登山口とした峠 ここから尾根に取り付く

 比志ノ塒とはみずがき湖の西側のピークを指し、1452.9m三角点ではなく1460m標高点が最高峰となる。道の有無は不明だが、常識的には南側を走る林道の1090m鞍部から登るのが順当な選択だろう。問題はこの林道に車で乗り入れできるかどうかだが、ダメなら歩けばいいやと下津金集落から北上する道に入った。尾根を越えて馬場集落へと下る林道分岐に案内標識があったが、直進方向は車両通行不能と書かれているではないか。どこまで車で入れるのかは分からないので行ける所まで行ってみるしかない。ところが行けども舗装道路が続き、果樹園が終わって突き当たりのT字路まで入ってもなお舗装が続きゲートもない。右に曲がって林道最高点の1090m鞍部まで車で無事入れてしまった。この分ならこの林道を西に進んで海岸寺山までそのまま行けそうだ。峠の路肩に車を止めて歩きだす。

下部はカラマツ植林帯 布KUMOがかかっていた

 峠は車道を通すために切通しとなっていて取り付けないので、東側にずれた斜面から尾根に取り付く。カラマツ植林帯が続き、落葉して視界はそこそこ良い。作業道なのか獣道なのか不明だが尾根付近には筋があり、少しは赤テープも見られるのでこの尾根を歩く人がいるようだ。尾根が屈曲する地点では「布KUMO」を発見、視界がある日中ならば必要ないものなので、たぶんKUMO氏は夜中に歩いたのだろう。こんなところも登っているのだから、私が今日登る予定の山はたぶんKUMO氏は総なめしただろう。

小ピークの下り。ちょっと急 鞍部から急登
露岩帯に入って展望が良くなる 痩せた尾根
露岩帯から見た鳳凰三山〜鋸岳(クリックで拡大)

 尾根を忠実に辿っていくが、高度を上げていくと自然林が混じるようになり、目立たないが露岩が混じり始める。何の変哲もない小ピークを越えて下り始めると反対側が崖状になっており、その東側の縁を下った。鞍部からの登りは急で踏跡?獣道?は薄いが、尾根を忠実に辿る。傾斜が緩むと少し痩せた露岩の尾根の始まりとなり、展望も開けて左手には白い南アが聳える。八ヶ岳の裾野が邪魔で残念ながら北アは見えなかった。時々尾根が痩せて屏風状の露岩の上を歩くがナフリッジというほどの狭さではなく、周囲に木が生えていることもあって恐怖心が湧くことはなかった。ただの雑木尾根よりも変化があって楽しめた。

振り返れば兎藪 主稜線が近い
主稜線に乗る 比志ノ塒山頂

 主稜線が近づくと露岩は消えて普通の尾根になり、最後はなだらかに主稜線に合流した。こちらには踏跡らしき筋が付いているが、今まで登ってきた尾根と五十歩百歩だろう。どちらにしても下草や背の低い藪は無さそうなので問題なく歩けると思う。最高点は東に進んだところにあるのでGPSを見ながら進み、最初の小さな高まりが山頂らしかった。らしかったというのは、GPSの表示ではここから北東に30mほどの空中を指していたからで、この先の小さなピークもGPSの指す山頂と同程度の残距離であり、明確にどっちが山頂か判断に迷うところだ。高さも同じ程度、どっちにも標識はなかった。たぶん三角点に山頂標識があるのだろうが、山名事典では最高点を山頂としている。まあ、らしきピークは踏んだので問題なかろう。

 下りも同じ尾根を進んだが、最後の最後に油断して尾根を外して峠より東に下った最初のカーブの法面上に出てしまった。少し下ったところが法面が切れていたのでそこから林道に下り、峠へと登り返した。

 

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